星の琴線*きおくのきろく

ときに濃厚に、ときにふんわりと。感じたまま見たままに綴る空想的ノンフィクション。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

乾いた少女

その少女は干乾びていた。 植物の蔓のようなものに覆われたその奥薄暗い空間に、少女は横たわっていた。 いつかの日に少女を幽閉したものがいたのだろう。しかしその張本人もやがて居なくなり、そこに横たわるものがあることなぞ遥か昔に誰からも忘れられ、…