そこにあるのは 鉱物のような形態の ものたちだった。
動かず、時にほのかに揺れる光を放ち
音もなく歌うように声をかけあう。
そんな存在が、このセカイの住人だった。
彼らは 彼女たちは
動かず自ら何かをするという意志をあまり持たないため
容易く採取され 移植されていった。
映されたのちも 彼らの性質は変わらない。
微かなゆらぎで歌い、自発的意思を持たず、ただじっと
風を 宇宙(そら)を 星を 受け止め
ただ ただ 僅かに
首をかしげ それらを見つめ続ける。
それが、彼らの在り方だった。
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