繋がるもの。同期し動くもの。
この世界では
ソラを飛ぶ事は容易だった。
それができるものにとっては、だが。
意識を、ほんの数ミリ動かす。いや、その必要すらない。
飛びたい。そう思う前に、既に身体はソラの中にあった。
彼は、
浮き上がった一瞬の静けさが好きだった。
其処には、平穏 があった。
今までの何もかもが嘘のような、
此れから起こる事など、太古の種族の遠い記憶のように感じられた。
彼は味わう。
味わわずにはいられない。
この静寂の瞬きに 恍惚と魅せられる。
が。
それは もうそこに居る。
流れるような動きと共に彼が繰り出す 衝撃。
と。
四方より一斉に襲いかかる 殺意の刃。
彼が常に身を置く世界は
彼を愛して離さない。
(とある5次元世界の今も続くお話)
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