星の琴線*きおくのきろく

ときに濃厚に、ときにふんわりと。感じたまま見たままに綴る空想的ノンフィクション。

2019-01-21から1日間の記事一覧

竜使いの防人

ゴツゴツとした岩に覆われた大地 たまに突き出る 山も 乾き赤茶けた色をしている。 その星は小さく 彼が竜に乗り飛べば、僅か二日で全てを見て廻ることができた。2日という単位もまた、ところによりその長さを変えるのだが。 辺境の地であるそこで、彼は守り…

13番目のセカイ

彼がその窓から覗いているのは 13番目のセカイだろうか。 「 まあそれにしても 随分と育ったものだねえ 」 既に在るものは 厳密には決して消えてしまったりはしない。 痕跡は、必ず残るもの。 どうしても無かったことにはならない。 影響はついてまわる。 …

希望とは冗談みたいなもの

何度眺めても同じものとしか思えない けれども今しがた届けられた新しい報告書の束を 無造作にテーブルに放り出し、 いつものようにその上で足を組んで大きく伸びをする。 彼のいるセカイは、どこの軸にも行く事が容易く、 彼自身はそれを得手としていたため…

駆ける彼

彼の別名は 韋駄天、もしくは strider(足早に大股で歩く人)なのではないだろうか。 というほどに、彼はその広い活動領域をいつも駆け抜けている。 神出鬼没。 どこにでも、行く。 プロジェクト全体の中で、 細かく分かれた段階を管理、運営している…